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素焚糖は危険?安全性と健康への影響

素焚糖(すだきとう)は、奄美諸島産のさとうきびから作られる、ミネラル豊富な国産砂糖です。

見た目は茶色く、精製度が低いため「体に良さそう」と人気を集めています。

一方で、「素焚糖って赤ちゃんに与えて大丈夫?」「加熱されてるって本当?」「ミネラル豊富っていうけど、糖質は大丈夫?」など、気になるポイントがいくつかありますよね。

本記事では、そういった疑問に対してわかりやすく解説していきます。

素焚糖の製造過程と安全性

奄美諸島産さとうきびを使用した製造方法

素焚糖は、鹿児島県の奄美諸島で育てられたさとうきびを原料に使用。

収穫後すぐに圧搾して糖液を取り出し、加熱して水分を飛ばしながら結晶化させるという、非常にシンプルで自然な製法です。

精製されすぎていないため、ミネラル分が残るのが特徴です。

加熱殺菌処理によるボツリヌス菌対策

特に注目すべきは、しっかりと加熱殺菌処理が行われていること

素焚糖は製造過程で高温で煮詰められているため、ボツリヌス菌などの危険性は極めて低いとされています。

つまり、安全性には十分配慮されているということですね。

素焚糖(すだきとう)は奄美諸島産さとうきび原料のミネラルと風味を、素のままじっくり丁寧に焚きあげたお砂糖です。

出典:大東製糖>[特集] 素焚糖の魅力

ボツリヌス菌と乳児への影響

ボツリヌス菌とは何か

ボツリヌス菌は自然界に存在する細菌で、乳児の体内では発芽・増殖しやすい特徴があります。

これが原因で発症する「乳児ボツリヌス症」は、1歳未満の赤ちゃんにとって非常に危険です。

乳児ボツリヌス症のリスクと予防策

素焚糖に関しては、前述の通り高温加熱による殺菌処理がされているため、蜂蜜のように生の状態で菌が残る心配は少ないと考えられています。

ただし、念のため1歳未満の赤ちゃんには与えないようにしましょう。

これは厚生労働省も推奨する一般的なガイドラインです。

素焚糖の安全性に関する専門家の見解

一部のクリニックや無添加食品を取り扱う事業者も、素焚糖の安全性について「適切な製法で作られた糖であれば問題は少ない」と明言しています。

日常的に使う砂糖の一種としては、かなり安心できる素材だといえるでしょう。

素焚糖の栄養成分と健康効果

ミネラル含有量(カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)

素焚糖には、白砂糖では取り除かれてしまうカリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分がしっかり残っています。

体内の水分調整や骨の健康維持に役立つこれらの成分は、健康志向の方にはうれしいポイントです。

白砂糖との比較

白砂糖は高純度のショ糖で構成され、エネルギー源としては優れていますが、栄養価はほとんどありません。

それに対して素焚糖は、やさしい甘さと共に栄養も摂れるという点で、より「体にやさしい砂糖」といえます。

健康志向の消費者に適した理由

・ナチュラル志向の料理に合う
・余計な添加物が入っていない
・マイルドな味で少量でも満足感がある

こういった特徴から、健康に気を使う家庭やカフェなどでも人気が高まっています。

素焚糖の使用上の注意点

糖質の摂取量と健康への影響

たとえミネラルが豊富でも、砂糖は砂糖です。

摂り過ぎれば血糖値の急上昇を引き起こしたり、肥満の原因になることも。

特に清涼飲料水やスイーツと併用すると、気づかないうちに糖質オーバーになりがちです。

糖尿病や腎疾患を持つ方へのアドバイス

血糖コントロールが必要な方や、腎機能に不安がある方は、素焚糖であってもかかりつけの医師に相談の上で使用することが大切です。

自然派とはいえ、慎重に付き合いましょう。

適切な摂取量とバランスの取れた食生活

日常的に使うなら、1日小さじ1~2杯程度を目安に

他の甘味料や食材とバランスよく組み合わせて、無理のない範囲で楽しむのがおすすめです。

まとめ

素焚糖の安全性と健康への影響の総括

素焚糖は、国産さとうきびを使用した自然派の砂糖で、製造過程での加熱殺菌により高い安全性が確保されています。

ミネラル豊富で、白砂糖に比べて栄養価がある点も評価ポイントです。

消費者が知っておくべきポイント

  • 赤ちゃんには与えない(1歳未満はNG)
  • ミネラルは多いが糖分も含まれるため摂取量に注意
  • 医師の指導がある場合はその指示を最優先

安心して素焚糖を利用するためのガイドライン

適切な情報を持って、安全に、そしておいしく活用することが一番です。

甘味も健康もどちらも手に入れたい方にとって、素焚糖は心強い味方になるでしょう。

ぜひ、毎日の料理にうまく取り入れてみてくださいね!

  • この記事を書いた人

ウェルビー

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