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中古で電気自動車を買うデメリットとは?後悔しないための注意点

電気自動車(EV)は環境にやさしい次世代の乗り物として注目され、新車だけでなく中古EV市場も年々拡大しています。

価格が手頃になることから、「中古でEVを買ってみようかな?」と考える方も増えてきました。

しかし、中古のEVには意外と知られていないデメリットや注意点が存在します。

安さに惹かれて購入した結果、「思ったよりも使いにくい…」「こんなはずじゃなかった…」と後悔するケースも少なくありません。

この記事では、中古電気自動車のデメリットと購入時に確認すべきポイントをわかりやすく解説します。

中古電気自動車(EV)の市場拡大と注目の背景

最近では、テスラや日産リーフなど、EVの選択肢が増えたことで市場が活発に。

特にガソリン価格の高騰環境意識の高まりを受けて、「次はEVにしよう」と考える人が増加しています。

その流れで、中古EVにも注目が集まり、「新車は高いけど、中古なら手が届く」という理由から選ばれることが多くなっています。

電気自動車とは、ガソリンではなく電気で動く自動車のことです。バッテリーに蓄えられた電気でモーターを駆動させるクルマです。

出典:NISSAN>電気自動車とは?

中古電気自動車の主なデメリット5選

①バッテリーの劣化による航続距離の短縮

EVの心臓とも言えるバッテリーは、使い方によって劣化スピードが異なります

中古車の場合、すでに劣化が進んでいて、一回の充電で走れる距離(航続距離)が大きく短くなっている可能性があります。

たとえば、新車時は300km走れたモデルが、実際には200kmも走らない…ということも。

これは長距離移動を前提にしている方には大きなマイナスです。

②新車購入時の補助金が適用されない

EVには国や自治体から購入時の補助金が出る場合がありますが、中古車には基本的に適用されません

新車なら数十万円の補助があるのに、中古ではその恩恵がないため、「実は割高だった…」と感じることも。

③最新の安全機能や性能が搭載されていない可能性

数年前のモデルでは、現在主流となっている自動ブレーキ、レーンキープアシストなどの先進安全機能が付いていないケースもあります。

また、車両制御ソフトやナビの更新ができないなど、技術的な古さが気になることも。

④車種やグレードの選択肢が限られている

中古市場は常に在庫が変動しているため、「希望の車種・色・グレードが見つからない…」ということもあります。

特にEVはまだ流通数が少なく、選択肢の幅が狭いのが現状です。

⑤充電インフラの整備状況に地域差がある

都市部では充電ステーションが増えていますが、地方や住宅街では充電場所が限られていることも。

自宅に充電設備を設置できない場合、毎回遠くまで充電に行く必要があり、思ったよりも不便に感じることがあります。

初心者でも失敗しない自動車購入

中古EVを初めて買うなら、以下のポイントをしっかり確認しておくことが大切です。

バッテリーの状態や残存容量のチェック方法

中古EVを選ぶ際は、バッテリーの健康状態(SoH)や残存容量の確認が必須です。

販売店に聞く、診断ツールを使うなどして、具体的な数値で確認しましょう。

  • SoH(State of Health)が80%以上なら安心
  • 実走行距離とバッテリー残量に差がないかを確認

メーカー保証や延長保証の有無と内容

EVにはバッテリーに関する長期保証(例:8年または16万km)が付いていることもあります。

中古でもこの保証が引き継がれる場合があるので、保証の内容や期間を要チェックです。

充電規格や充電方法の確認

EVにはCHAdeMO、コンボ(CCS)、普通充電(200V)などの充電規格があり、使える充電器が異なります。

自分の生活圏内に対応する充電設備があるかも含めて確認しましょう。

価格相場と市場での流通状況の把握

中古EVはまだ市場が発展途上なため、相場価格にばらつきがあることも。

ネットで相場を調べたり、複数の販売店を比較することが大切です。

中古EVの購入が適している人とは?

日常の短距離移動が主な利用目的の方

通勤や買い物など日常使いが中心の方には、多少航続距離が短くても問題ないことが多く、コスパの良い選択肢になります。

初めてEVを試してみたいと考えている方

「いきなり新車はハードルが高いけど、EVに興味がある」という方には、中古EVは気軽に試せるエントリー手段として最適です。

予算を抑えて環境に配慮した車を探している方

燃費の良さと排ガスの少なさから、環境意識が高い方にも人気。

購入価格を抑えつつ、サステナブルな選択ができる点が魅力です。

まとめ

中古EVには価格の手頃さという大きなメリットがある一方で、バッテリーの劣化やインフラの問題、補助金の対象外など、知っておくべき注意点も多くあります。

大切なのは、自分のライフスタイルに合った使い方ができるかどうかを見極めること。

  • 日常の移動距離
  • 充電環境
  • 予算と安全機能のバランス

これらをしっかりチェックしたうえで、信頼できる販売店やEVに詳しい専門家に相談しながら購入を進めると、後悔のない買い物になりますよ。

  • この記事を書いた人

ウェルビー

医療従事者 | 学会発表 | 良い状態(well-being)を叶えるために"サステナブル"に関わる様々な情報について発信していきます

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